為替とは?
私たちがニュースなどで聞く為替とは、外国為替のことを言います。世界の国や地域では独自の通貨を持っています。例えば、日本は「円」、アメリカは「米ドル」、ヨーロッパは「ユーロ」などです。外国で買い物をする時は自国の通貨を外国の通貨に変えなければなりません。この自国と相手国との通貨を替えることを為替と言います。
また、替えるときの比率を為替レートと言います。為替レートはその国の景気や金利など様々な要素が絡み合って変動しています。経済のプロである専門家でも予想するのは難しいです。
円安と円高
さて最近よく聞かれるのは円安です。どういったことなのでしょうか?
円安とは円の価値が下がることです。
例…為替レートが1米ドル100円だったとします。レートが110円になったらどうでしょうか?この時、円を1米ドルに替えるのに余分に10円払わなければいけなくなりました。今まで100円で替えられたものが110円出さないと替えてもらえません。円の価値が下がりました。これを円安と言います。
逆に、1米ドル100円が90円になったとしたらどうでしょうか?予想がつくかと思いますが、100円出さなければならなかったのに90円で1米ドルに替えられる。円の価値が上がりました。これを円高と言います。
輸出企業に有利です。輸出する際、同じ製品でもアメリカに売る場合、円安の方が余分に円をもらえます。利益が上がります。外貨の価値が上がるので外国からの観光客が気安くなります。
外貨建て資産が増えます。外国株や債券などを持っていれば円安になるだけで含み益が増え資産が増えます。売却する際も円高の時よりも円安の方が多く円がもらえるので有利です。
輸入企業にとっては不利です。逆に輸入するときは同じ製品でも余分に円を払わなければならないのでコストが上がります。結果、国内で販売する商品にコストが上乗せされる形で物価の上昇につながり、私のような庶民の生活が苦しくなります。特に日本はエネルギーや食糧など輸入に頼っている部分が多いので物の値段が上がりやすくなります。
輸入企業に有利です。円安の時とは逆で輸入する際に払う円が安くなるためコストが下がります。円の価値が上がるため海外旅行に行きやすくなります。
輸出企業に不利です。同じ製品を輸出してももらえる円が減るので利益が減ります。
外貨建て資産が減ります。円に対して外貨の価値が下がるので資産は減ります。
どちらもメリット・デメリットはあるため一概にどちらがいいとは言えませんが、私たちにできることはどちらになってもいいように対策をとることです。
具体的には…
円資産だけではなく、外国株や債券への投資をして外貨資産も持つことです。日本人は特に現金・貯金を好むと言われます。今までの日本ならよかったですが、これからは物価高や円安の進行などで円の価値が下がっていく可能性もあるので円だけしか持っていなければどんどん価値は目減りしていってしまいます。もちろん円高になることもあるので円も持っておくことも大事です。
まとめ
- 為替とは円を外貨に替えること。その時の比率を為替レートと言う。
- 円安は外貨に対して円を余分に払わなければならず、価値が下がる。
- 円高は円の価値が上がる。
- 円安、円高はそれぞれメリット・デメリットがありどちらに転んでもいいように円資産(預金・国内株式・国債など)と外貨建て資産(外国株・外貨建て国債・外貨預金など)に分散することが大事。
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